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12. 成功事例を自社に取り入れる(2)
問題と課題の整理と解決策を考える【全19回連載】

特定社会保険労務士 内川 真彩美 氏

 前回は、まずは自社の状況を把握することが大切だと解説しました。今回は、集めた情報をどのように活かすのか、どのように実際の取り組みに繋げていくのかを解説します。

どこに問題があるのかを洗い出す

 現状を把握した後、そこから見える問題を洗い出します。例えば、「残業が多い」「誰かに業務が偏っている」「時間がかかりすぎている業務がある」などです。ただ、長らく同じ業務を遂行していると、「当たり前のこと」として慣れてしまい、問題だと感じないことも多いです。事実、須崎青果市川社長・米子青果上田副社長の両名とも、多くの従業員は「これが市場の当たり前の働き方だ」と自分たちの働き方を問題と思っていなかったと話してくれました。

 以上から、業務や業界の固定観念がない人物、例えば、他部門の従業員や他業界から転職してきた従業員を交え、新しい視点から意見を出してもらうと良いでしょう。社内でそういった人材を確保することが難しければ、社外の専門家などを交えるのも1つの方法です。

「なぜ?」を追究する

 次に、その問題が「なぜ」発生しているのかを分析します。私は業務効率化の中で、これが1番大切なことだと考えています。

 たとえ残業が多いことが判明したとしても、原因は企業や人によって様々です。「特定の業務に時間がかかっているから」という企業もあれば、「急ぎの業務はないが上司が帰らないので帰りにくい」という企業もあります。「基本給だけでは生活が大変なので残業代が欲しくて残業している」という声も耳にします。帰りにくい風土が原因ならば業務効率化よりも職場風土の改善をすべきですし、基本給だけでは生活が大変なのであれば賃金制度の見直しのような社内制度整備が必要かもしれません。

 このように、残業だけでも原因は様々で、その原因によって当然解決方法が異なります。須崎青果の事例でも、市川社長はまず「なぜ残業が多いのか」を追究しました。この「なぜ」の分析には、従業員の声が非常に役立ちます。面談やアンケートを通じて現場の本音を聞きながら、問題の原因を追究していきます。

どうしたら問題が解決できるかを考える

 「なぜ」問題が発生しているのかがわかったところで、その問題をどうすれば解決できるのかを考えます。考えるときには、問題の洗い出し時と同様、他部署や社外の人を交えるなど、新しい意見が出やすいようにすると良いです。解決案が見えてくると、スケジュールや予算も見えてきます。問題の大きさや費用対効果、業務の繁閑などを考慮しながら、優先順位を決めて改善のための計画を立てましょう。

 発覚した問題を1つずつ解決していく。須崎青果も米子青果も共通してこの流れで改善を進めていきました。このとき、問題の解決方法を複数知っていれば、より自社に合ったものを選択できます。

 そこで次回からは、「業務の再分配」「ペーパーレス」「システム導入」をはじめとする問題解決のための具体的な取り組みを、須崎青果、米子青果の事例を交えながら紹介していきます。

※fudoloopメールマガジン(掲載日:2022年11月4日)
※本記事中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞および製品名等は、閲覧時に変更されている可能性があることをご了承ください。

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