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7.第1章 農業の現実を知る(7)〜これまでのまとめ〜【全25回連載】

青果流通経営コンサルタント 本田 茂 氏

 皆さんは、普段から農家と近い距離にいます。しかし、近すぎるからこそ見えていないことが多いようにも感じています。そのため、別の角度から農家を見ていただこうと、過去6回のメルマガで、農家の現状を解説してきました。

 以下は、これまでのメルマガのまとめです。各回の数字をクリックすると詳細がご覧いただけます。

第1回
 農業の魅力は、自由、定年がない、家族と一緒に仕事ができるなど。都会暮らしよりも豊かな生活をしていることも多い。農業をマイナスのイメージで捉えずに、いい所を掘り起こし、農家に伝えるべき。

第2回
 農林業センサスによると、1,000万円未満の農家は10年で約30%減少。一方で、3,000万円以上の農家は増加。今後は、農家の販売規模別に対策を変えていくことが必要。

第3回
 販売規模が大きくなるにつれて、後継者の有無が分かれ、雇用、投資、販売など、経営課題が増加している。そのため、商品の先の農家の分類と課題に目を向けるべき。まずは、地場地域の販売規模別、属性を整理した出荷者リストを作るといい。

第4回
 集落営農の法人化、企業参入、企業からの出資など、今までの農家と違うタイプにも目を向けてアプローチしていくべき。

第5回第6回
 農業政策は、平成11年に制定された食料・農業・農村基本法に基づいて、農家の階層別に対策を変えてきている。そのため、市場ももっと農業政策の動向を注視していくべき。

農家の課題ごとに提案を変える

 これまで説明してきた農家の分類において、今後市場が農家にどのような提案ができるか、以下の通りまとめてみました

表:市場が農家にできる提案(農家分類別)

 例えば、高齢化した農家へ、バラ出荷や庭先集荷による労力の軽減市場が提案すれば、栽培規模を維持してもらうことができ、市場にメリットが返ってきます。
 今まで関係の薄かった新規就農者や有機栽培グループには、「顔の見える販売」のために量販店とパイプを繋いだり、既に自社で販売している納品先で物流だけを担う、という提案も考えられます。
 雇用を抱え、経営の安定が課題となっている本格農家や農業法人には、量販店や業務用実需者といった販売先を決めての相対取引や契約取引を、通常の取引とは別枠で行うことも可能です。
 選別作業が苦手な稲作農家や農事組合法人には、細かい野菜を提案するより、玉ねぎ、馬鈴薯、枝豆などをバラ出荷で契約取引する方がよいかもしれません。
 伝統ある野菜や特徴のある果実を作る部会にとっては、量販店における産直化やブランド化による販売が、大きな魅力のある提案となります。

 このように、農家の分類ができると、より個別に具体的な提案を行うことができます。

 市場は、公共性が強いとはいえ民間企業ですから、経営を維持していかなければいけません。そのような中で、上述のように農家の分類ごとに提案を実施している市場は、全国に数多く存在しています。このような市場では、順調に取扱量を伸ばし、結果、良い経営をしています。

 市場は農家の分類ごとに課題を理解し、その農家に合わせた解決策を提案していくべきです。そのためには、まずは関わっている各農家の現状を知ることが、何よりも大切なのです。

市場に知ってほしい農家アプローチのためのワンポイント

農家の分類ごとに課題解決策を提案しましょう。そのためには、まずは関わっている農家の現状を知ることから始めましょう。

以上

※fudoloopメールマガジン07号(掲載日:2022年1月28日)
※本事例中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞および製品名等は、閲覧時に変更されている可能性があることをご了承ください。

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