MENU
FREE TRIAL

無料トライアル
実施中!

MAIL MAGAZINE

お役立ち情報を
お届け!

050-3066-5400

月曜〜金曜 9:00~17:00

お役立ち情報

メルマガ

11. 成功事例を自社に取り入れる(1)
自社の現状を把握する【全19回連載】

特定社会保険労務士 内川 真彩美 氏

 前回までは、業務効率化により結果を出してきた企業の事例を紹介しました。とはいえ、「自社でも真似できるのだろうか」「自社では何から始めればよいのかわからない」と感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで今回からは、須崎青果、米子青果の2社の事例を交えながら、業務効率化の進め方やポイントを解説していきます。

会社の現状を数値で把握する

 皆さんは、自社の残業時間や年次有給休暇消化率を把握しているでしょうか。従業員がどの業務に最も時間を費やしているかを知っているでしょうか。

 例えば、「他の会社もやっているからうちも残業を減らそう」と残業削減から始めるとします。しかし、そもそも現状の残業時間が少なければ、その取り組みはほとんど意味をなしません。また、漠然と「うちは残業が多い」と思っていても、実際に数字を出してみると思っていたより少なかった、というケースもよくあります。

 まずは、残業時間や休日出勤の状況、年次有給休暇の取得状況、離職率といった、従業員の働き方に関する現状を数値で把握しましょう。その際、部署や個人ごとのデータもあると、より深い問題を洗い出せます。

従業員の業務と困っていることを把握する

 数値だけではわからない、従業員の抱えている業務上の問題を把握することも大切です。それぞれが抱えている具体的な業務内容や、問題だと感じている点、変えてほしいと思っている点などをざっくばらんに集めます。

<業務内容の把握>

 それぞれが1年間で抱えている業務を洗い出します。最初はヒアリングシート(下記図表参照)を活用すると簡単に情報をまとめられます。従業員に記入してもらう方法でも、面談しながら社長や上司が埋める方法でも良いと思います。須崎青果の事例では、市川社長が従業員と面談をして業務内容を把握していました。業務内容に限らず、その業務の頻度やかかっている時間もまとめることで、問題の分析がしやすくなります。

図表 ヒアリングシート(例)

<業務で困っていることの把握>

 現在の業務で何が大変か、どうしたらもっと楽になるかを従業員に聞くのも重要です。米子青果の事例では、「瞬間移動ができれば楽になる」という非現実的なレベルでもいいからと、ざっくばらんなアンケート調査を上田副社長が実施しました。面談によるヒアリングでも良いですが、ネガティブなことは面と向かって言いにくいのでアンケート形式で答えてもらうのも良い方法です。意見が出しにくい雰囲気の職場であれば匿名のアンケートでも十分意味はあります。

 業務効率化や働き方改革と聞くと「何をやるか」にまず目が行きがちですが、現状把握ができていなければ本当に必要な改善には辿り着けません。焦らずにまずは現状を知ることから始めましょう。

 次回は、収集した現状や従業員の声をどのように活かしていくかを紹介します。

※fudoloopメールマガジン(掲載日:2022年10月28日)
※本記事中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞および製品名等は、閲覧時に変更されている可能性があることをご了承ください。

前の記事 一覧 次の記事
電話で
お問い合わせ
月曜〜金曜 9:00~17:00
050-3066-5400
WEBサイトから
お問い合わせ
x