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3.第1章 農業の現実を知る(3)〜農家の分類と課題 その1〜【全25回連載】

青果流通経営コンサルタント 本田 茂 氏

 今回は、販売規模別にみた農家の課題を説明します。
 下表は、農家を販売規模、後継者の有無で分類し、特徴・課題を示したものです。

表:農家の規模別分類と課題

1,000万円未満の農家

 後継者がいないことも多く、高齢や兼業の農家も多数見られます。市場やJAへの出荷が中心ですので、皆さんがよく見ている農家だと思います。

1,000万円以上~2,000万円未満の農家

 専業農家となり、家族内労働だけでは間に合わなくなるため、パート雇用が多くなります。後継者はあるなしで分かれ、後継者のいない農家は規模拡大や設備投資に消極的です。一方、後継者がいる農家でも、2,000万円未満ではまだ規模が大きいとは言えないため、従業員雇用や設備投資の費用回収への難しさを感じています。そのため、今後を見据えて規模拡大に挑戦する農家と、現状維持で様子を見る農家に二分される傾向にあります。つまり、後継者の有無に関係なく、法人化や設備投資などに二の足を踏む農家が多いということです。

2,000万円以上~3,000万円未満の農家

 後継者がいる農家も多くなるため、規模拡大に舵を切り、雇用も積極的に増やしています。一方で、設備投資の返済負担が大きくなることによる資金繰りの課題や、親子での対立や事業承継といった家族間での課題なども抱えています。また、この段階になると、法人化に踏み切る農家も多くあります。

3,000万円以上の農家

 法人化し、パート雇用だけでなく、正社員雇用にも踏み切ります。設備投資の減価償却費や正社員雇用の費用を補いながら経営を維持していく必要があるため、安定価格での販売など、販路を課題としています。

 皆さんが日頃目にしている農産物の生産者は、上記のように分類されるのではないかと思います。
 ポイントは、後継者の有無により経営の課題が大きく変わる点です。後継者がいない農家は、高齢化による労力、外からの事業承継が課題です。一方、後継者がいる農家では、雇用、設備投資と親子間の関係、親子間の事業承継など、後継者がいない農家とは違った課題がたくさんあります。

市場に知ってほしい農家アプローチのためのワンポイント

荷物の先にいる農家に、より目を向けましょう。農家のリストを作り、分類、家族構成、課題などを整理してみましょう。

以上

※fudoloopメールマガジン03号(掲載日:2021年12月24日)
※本事例中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞および製品名等は、閲覧時に変更されている可能性があることをご了承ください。

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