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9. 残業時間75%減を達成した上田副社長に聞く
働き方改革事例 (2)【全19回連載】

特定社会保険労務士 内川 真彩美 氏

 今回も前回に引き続き、株式会社米子青果の働き方改革の取り組みを紹介します。米子青果では、業務の改善だけでなく「社内のルールを変える」という観点での取り組みも行っています。今回は、その内容をメインに紹介していきます。

取り組んだこと(3) 仕事の再分配と評価制度の導入

 米子青果では業務改善のために基幹システムを刷新しますが、これまでの米子青果ではあまりに古い仕組みで業務を行っていたため、基幹システムを刷新したことで、8割程度削減できた業務もあったそうです。残業時間もこれまでの4分の1ほどにまで減りましたが、従業員にとっては月の支給額が大幅に減ることになり、一部からは不満の声も挙がりました。そこで、上田副社長は2つの取り組みを行っていきます。

 1つ目は、営業の抱えていた事務作業を事務員に再分配しました。上田副社長は自身が営業として働く中で、「営業なのに半分くらいの時間は事務作業をしていることを解決したい」と思い、業務改善を進めていきました。そのため、各種システム化により手の空いた事務員に、営業の持っていた事務作業を再分配しました。これにより、営業は新規提案などに使える時間ができたといいます。

 2つ目は、評価制度の導入です。生産性高く仕事をしてくれている人の貢献度を評価できない仕組みでは、残業代も減るため頑張ってくれている人に見返りがない状態になってしまいます。「業務改善と評価制度はセットで回していかないといけない」と上田副社長は考えています。

取り組んだこと(4) 休暇をとりやすい社内の仕組みをつくる

 米子青果では、休暇を取りやすい社内環境も整備しています。
 これまでは昔からの名残で年次有給休暇取得時には理由を言わなければならないルールがありましたが、そのルールを撤廃し、理由を言わずとも休暇が取得できるようにしました。理由を言わなくてよくなったことで、より休暇を取得しやすい環境になったといいます。

 また、土曜日に会議を入れないことで、休暇が取りやすいようにもしています。これは従業員から「家族は土曜日が休みなのに自分は仕事で家族との時間が取れない」という声が挙がったことがきっかけだそうです。多くの市場では、翌日の日曜が休日なこともあり土曜日に会議を入れていますが、米子青果では土曜日に会議を入れず、休暇が取りやすいよう工夫をしています。米子青果では午前半休を使えば8時40分には退社できるため、丸1日休まずとも家族との時間を作ることができます。

 家族との時間でいえば、日々家族との時間が作れるような働き方も推進しています。他の市場では、12時〜16時まで休憩時間で16時からまた出勤という働き方もあるようですが、米子青果では14時が終業時刻でその後再出勤などはありません。上田副社長自身が子育て世代なこともあり、「家族で一緒に夕食をとってほしい」という思いがあるそうです。

 さらに、特に営業は自分の荷物が届くため、休暇を取りにくい状態でした。そこで自宅PCから会社のカメラにアクセスし、自宅からでも荷物やお客様の動きが確認できる仕組みを構築しました。自宅から荷物などを確認できることで、休暇取得がしやすくなっただけでなく、コロナ禍でも業務を止めずに済んだといいます。

 これらの取り組みにより、今までは半休を取得する従業員が多かったところ、最近では丸1日休暇を取得する従業員も増えてきているそうです。

※取材:2022年7月
※fudoloopメールマガジン(掲載日:2022年10月14日)
※本記事中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞および製品名等は、閲覧時に変更されている可能性があることをご了承ください。

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