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6. 取扱高3倍を実現した市川社長に聞く
働き方改革事例(2)【全19回連載】

特定社会保険労務士 内川 真彩美 氏

 今回も前回に引き続き、株式会社須崎青果の働き方改革の取り組みを紹介します。今回は、前回紹介した業務分析をどのように働き方改革に生かしていったのか、働き方改革を進める中での障壁などを、引き続き市川社長にお話いただきました。

取り組んだこと(2) 分析結果をもとに業務改善を行う

 従業員へのヒアリングから効率化できる部分はないかを分析していく中で、「データの再利用や自動化ができればもっと業務の効率化ができるのではないか」と市川社長は考えます。そこで次に取り組んだのが、ITツールの導入やペーパーレス化です。

 ITツールの導入は、市川社長自らが主導して進めました。現在、コロナ禍によるテレワークの広がりもあいまって、多種多様なITツールが存在しています。チャットツール1つとっても、何を選べばよいかわからないほどの種類です。ツールの選定の際、市川社長は2つのことを大事にしていました。1つ目は、みんなが使ったことがあるものに似ているものを選ぶ、2つ目は、市川社長自身がまず試してみて自社に合うかを判断する、という点です。「ITツールを導入する際、それだけで警戒する人や抵抗を感じる人もいるため、少しでも抵抗がなくなるような配慮をしたかった」と市川社長は言います。

 ペーパーレス化では、紙で管理していた情報を、Excelなどに置き換えて複数人とファイル共有をしたり、データ化された情報を利用して作業を自動化したりするようにしました。これに関しては市川社長が手を動かしたのではなく、こういった作業に強い方を雇って一緒に推進したそうです。働き方改革が進むと、人の採用もしやすくなります。自社の改革が進むような技術を持った方を雇えるようになったことで、更なる働き方改革の好循環をもたらしているそうです。

働き方改革の障壁とその対応方法

 須崎青果の働き方改革は、すべてが順調に進んだわけではありませんでした。障壁になったのは「人」でした。

 1番の障壁は、従業員に「働き方を変えるべき」という意識がなかったことだと市川社長は振り返ってくれました。業務再分配のために市川社長が従業員にヒアリングをした際にも、自身の業務ややり方を開示しない方もいたそうです。開示することで自身の仕事を取り上げられてしまうのではないかという恐怖心や、調査されて怒られるのではないかという気持ちが従業員にはあったようです。また、ペーパーレス化やITツールの導入でも、導入したITツールを使うことに苦痛を感じる方もいるそうです。残業時間を減らすことになった際にも、やっと支給されるようになった残業代が減ることを良く思わなかった従業員もいました。

 そういった従業員に対して、市川社長は「なぜ残業時間を減らすのか」「業務効率化をすることでどういうメリットがあるのか」という会社の変化の意味や方針を、1人1人に根気強く説明していきます。会社が大きく変わるとき、その変化に対応できずに退職する方が出やすいですが、市川社長のその強い思いや覚悟が伝わったのか、働き方改革を始めてからそういった理由で退職した人は耳にしていないそうです。

 また、ペーパーレス化を進める際には、社内だけではなく取引先にも協力を求める必要がありました。取引先の中には「紙ではないと嫌だ」と言うところも多くあったそうです。市川社長は、取引先にも根気強く説明していきます。取引先の上層部も巻き込み、ペーパーレス化をすることで須崎青果だけではなく関係先皆も楽になる、ということを説明していきました。

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2022年4月に須崎青果社長 市川様と農経新聞社社長 宮澤様に登壇していただきました『青果市場・卸の働き方改革オンラインセミナー』を、10月に再開催いたします!
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※取材:2022年7月
※fudoloopメールマガジン(掲載日:2022年9月23日)
※本記事中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞および製品名等は、閲覧時に変更されている可能性があることをご了承ください。

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