第3章では、メルマガ第1回からの内容を踏まえ、市場が今後どのように農家へアプローチをしていくべきかを具体的に解説していきます。
皆さんは「PDCAサイクル」という言葉をご存じでしょうか。Plan(計画)、Do(実行)、Check(検証)、Action(対策)の頭文字を取ったもので、業務の効率化などのために用いられる手法です。図のように、事前に計画を立てた上で(Plan)、実行し(Do)、実行結果を検証(Check)した内容を元に、今後の対策を検討(Action)します。そして、その対策から次の計画を立て(Plan)、また実行して(Do)と、このサイクルをずっと回していきます。
つまり、計画立案も振り返りもせず、実行ばかりではいけないという考え方です。
図 PDCAサイクルとは
現場が忙しい市場だからこそ、このPDCAサイクルを回しながら、効率的に農家へアプローチすることが必要です。具体例を挙げますので参考にしてみてください。
計画(Plan)
・ターゲットとする地域を特定する(自社商圏、地域別など)
・農家の分類を行いリストを作成する(販売規模、後継者有無、法人化、市場出荷利用率など)
・農家の分類ごとに課題の仮説を立てる
・優先順位の高い農家を決める
実行(Do)
・農家を訪問する
・訪問時には農家に役立つ情報を持参する(詳細は次回以降に解説)
検証(Check)
・計画時に立てた農家の課題の仮説と、訪問してわかった実際の課題を比較する
・訪問の結果わかった市場への不満や期待をまとめる
対策(Action)
・農家の課題への具体的なアプローチ方法を検討する
・具体策を盛り込んで次の訪問の計画(Plan)を立てる
このように、ただやみくもに農家にアプローチするのではなく、計画を立案する際に相手をよくリサーチすることが大切です。
市場に知ってほしい農家アプローチ実践のためのワンポイント
・市場の現場は忙しいからこそ、農家へアプローチをする前に計画を作成すること(Plan)が大切です。
・昨今、後継者のいる規模の大きい農家の市場離れが進んでいます。そのため、計画立案の際は現在取引のある農家だけでなく、今まで付き合いのない農家、過去に取引があった農家もターゲットに入れましょう。そうすることで、市場の取引拡大にも繋がります。
※fudoloopメールマガジン16号(掲載日:2022年4月8日)
※本事例中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞および製品名等は、閲覧時に変更されている可能性があることをご了承ください。